研究内容
基礎研究 - 睡眠障害・生物リズム障害の病態解明 -
ヒトの睡眠・覚醒や体内時計の制御メカニズムの解明に取り組んでいます。
睡眠障害や生体リズム障害の病態解明に取り組んでいます。
睡眠不足や睡眠障害が人々の脳機能および身体機能に及ぼす影響とそのメカニズムを研究しています。
臨床研究 -睡眠障害の疫学・診断・治療法の開発-
睡眠障害や生体リズム障害の診断法の開発に取り組んでいます。
- オンラインで利用可能な鑑別診断アルゴリズムの開発
- 分子マーカーを用いた診断法の開発
- 不眠をマーカーにしたうつ病・自殺予防の取り組み
- 認知症の不眠・昼夜逆転・行動異常の鑑別診断
睡眠障害や生体リズム障害の治療法の開発に取り組んでいます。
- 睡眠障害の治療ガイドラインの作成
- より効果的な治療プログラムの開発
- 睡眠障害治療薬の臨床試験(治験)
- 既存薬の薬効評価や副作用調査
睡眠障害の有病率、向精神薬の使用実態、長期予後などに関する大規模疫学研究に取り組んでいます。
これまでの成果と今後の目標
大規模疫学調査で睡眠障害の実態解明
- 日本人の5人に1人が睡眠に問題を抱える
- 認知症では3人に2人に睡眠障害あり
- 睡眠薬の服用量、多剤併用率が増加
- 睡眠問題による経済損失3兆5千億円/年
睡眠障害の効果的な診断・治療システムを開発
- 睡眠障害の診断・治療ガイドライン
- 睡眠薬の適正使用と休薬に関する診療ガイドライン
- 睡眠障害治療薬の臨床評価ガイドライン
- 睡眠医療連携ガイドライン
- 健康日本21:睡眠衛生指導要綱の作成
睡眠・生体リズムの制御メカニズムを解明
- 概日リズム睡眠障害の疾患感受性遺伝子の同定
- 朝型夜型指向性を規定する遺伝子群を同定
- 末梢細胞内の時計遺伝子転写リズムのin vitro測定による体内時計機能評価
- PETにより睡眠中の脳活動や睡眠薬の作用点を解明
- fMRIを用いた脳機能画像研究により睡眠不足や不眠症が抑うつを惹起する神経メカニズムを解明
さまざまな研究機関と連携して研究を進めています
精神生理研究部では以下の研究機関、研究者の方々と共同研究を行っています。
- 東京医科大学睡眠学講座/神経研究所睡眠学センター (井上雄一)
- 久留米大学医学部・神経医学講座・睡眠医学 (内村直尚)
- 財団法人東京都医学研究機構・東京都精神医学総合研究所・睡眠学 (本多 真)
- 東京慈恵会医科大学医学部・精神医学講座 (山寺 亘)
- 名古屋市立大学院医学研究科 精神・認知・行動医学 (渡辺範雄)
- 東京慈恵会医科大学 (伊藤 洋)
- 旭川医科大学精神医学講座 (千葉 茂)
- 国立大学法人秋田大学大学院医学系研究科医学専攻病態制御医学系精神科学講座 (清水徹男)
- 京都大学大学院医学研究科ゲノム医学センター疾患ゲノム疫学解析分野 (角谷 寛)
- 独立行政法人労働安全衛生総合研究所作業条件適応研究グループ (高橋正也)
- 藤田保健衛生大学医学部精神神経科学講座 (北島剛司)
- 滋賀医科大学精神医学講座 (山田尚登)
- 理化学研究所 脳科学総合研究センター分子精神科学研究チーム (吉川武男)
- 理化学研究所発生・再生科学総合研究センターシステムバイオロジー研究チーム (上田泰己)
- 慶應義塾大学先端生命科学研究所 曽我朋義)
- 京都大学大学院薬学研究科・薬学部 (岡村 均)
- 日本大学医学部公衆衛生学教室 (大井田隆)
- 大分大学医学部公衆衛生・疫学講座 (兼板佳孝)
- 国立保健医療科学院福祉サービス部 (筒井孝子)
- 国立国際医療センター国府台病院精神科 (岩垂喜貴)
- Stanford University (USA) (S. Nishino)
- Vanderbilt University (USA) (S. Yamazaki)
- North Western University (USA) (K. Shimomura, J. Takahashi)
- Ludwig-Maximilians University (GER) (T. Roenneberg)
睡眠障害の病態解明と新規の診断治療法の開発を進めています
末梢時計計測システムを用いた睡眠・生体リズム障害の新規診断法の開発を進めています
最新の脳機能画像解析を用いて、精神・心身の疾患の病態解明・治療技術の開発を進めています
睡眠障害や睡眠不足がもたらす”こころ“と”体”への悪影響を明らかにしその対策を進めています